作品 5 なつかしの我が家 |
この作品は私が中学1年まで暮らしていた家の1階を思い出しながら作りました。子供の頃自分の家が古いので恥ずかしくて嫌でした。築90年ぐらいの家だったようです。大人になるといろんなことがわかってきて懐かしさに変わってくるんですね。私が生まれるずっと前、戦争で焼けた家も多かったのですが私の家は焼けませんでした。大阪が大空襲の時、私の母が夜中に目を覚ますと西の空は真っ赤になっていたそうです。「それで逃げたの?」 と聞くと「いや、また寝たよ」と言うのです。やっぱ大阪人?。私のドールハウスには登場人物はいませんが私には見えているんです、座ってテレビを見ているおじいさんやおばあさん、台所に居る母も。みんなあの世へいってしまいましたけどね。今はもうこの家はありません。地下鉄谷町線ができたとき道路も広くなり、立ち退きになりました。今でも地下鉄に乗って住んでいた辺りを通る時、この辺だなと思って見上げてしまいます。